「おおいた新世紀創造計画」 新G・N・S型社会づくり
三浦 2010年を目標とした長期総合計画が出来ました。2010年に向けて、数値目標を設定していますね。
平松 県民皆さんの多くの声を聴いて策定した計画が、絵に描いた餅にならないよう、目標を立てて実行します。
健全財政の枠を堅持しながら、一歩一歩、確実に実現し、生活者に優しい県(生活優県)を創造します。
今年はスタートの年です。
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平松 県民一人ひとりが成長していくということです。高齢者が生涯学習としていろいろ勉強する、子どもたちが地域の文化活動などを通して健全に育つ、そのような環境を整備します。
三浦 文化といえば、国民文化祭を契機に文化立県を宣言し、昨年は第1回県民芸術文化祭を開催しました。
平松 各地域で様々な文化行事があり、30万人以上の県民が参加しました。特に、創作ミュージカル「朝日長者物語」は九重町民の手づくりで、大変素晴らしく、文化祭大賞の栄冠に輝きました。12月には「地域文化道場」を開講し、地域文化の担い手を育成します。
一方、「国際交流カレッジ」や「商い未来塾」、「観光カレッジ」、「福祉ボランティア大学校」の開設など、商工業や観光をはじめ、福祉、農業・林業・水産業の人づくりにも力を入れています。
また、少子化をはじめとして、子どもを取り巻く環境が大きく変化するなか、この2月から乳幼児医療費の現物給付制度導入など、安心して子どもを生み、育てられる環境づくりや青少年の健全育成、教育にも取り組みます。 |
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文化祭大賞のミュージカル「朝日長者物語」 |
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平松 交通体系がよくなると、単なる観光でなく、例えば一村一品運動や立命館アジア太平洋大学、文化・スポーツなどを通した交流が活発化しますので、交流基盤を強化する必要があります。
三浦 平成13年に山香町と安心院町に開園する大分農業文化公園も農業をテーマに、都市と農村が交流する場ですね。
平松 農業や林業・水産業も新しい文化や交流を生み出す産業としての認識が必要です。新しい「食料・農業・農村基本法」では、中山間地域の棚田が自然環境を保全するために大切なものと見直され、直接支払制度を実施することになりました。また、森林も温暖化ガスを吸収する機能があります。これからの農林水産業は環境保全をする産業としても重要なものです。
一方、商店街のにぎわい交流を取り戻すための対策にも力を入れます。12年度は日田、竹田、安岐の商店街でチャレンジショップなどに取り組むほか、大分、中津、佐伯などに中小企業支援センターを設置します。
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文化交流の源・農林水産業 |
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交流・にぎわいを取り戻すチャレンジショップ |
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三浦 環境面では環境マネジメント国際規格ISO14001を全国の都道府県で初めて取得しましたが、その広がりはいかがですか。
平松 市町村にも広がり、例えば大分郡が郡単位で近く取得します。また、県内企業も支援し、認証取得が広がっています。
三浦 県内のみならず、アジア全体の環境まで視野に入れ、緑(植林)の輪を広げる取り組みがあるようですが。
平松 アジアの森林は減少しており、中国の大洪水など大きな災害の原因となっています。全国植樹祭を契機に「グリーンネットワーク宣言」を行い、アジア各国へ緑化運動の輪を広げます。
また、4月から、介護保険が始まります。老人福祉施設の整備やホームヘルパーを増やすなど、高齢者が地域で安心して暮らせる社会をめざすとともに、全県民が安全で安心して暮らせる環境を整備します。
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介護実践で安心社会の実現 |
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